高校でのSST実践

少し前になりますが・・・

静岡県内の県立高校が文部科学省の予算を頂いたこともあり、ソーシャルスキル教育の実践のご依頼を頂きました。副校長先生のN先生と10年前に総合教育センターでお仕事をご一緒させて頂いたご縁で、お声をかけて頂きました。
授業者が私で、学生と担任の先生がTAとして入り、計5回のソーシャルスキルの授業実践を行いました。
今回は、ソーシャルスキルの中でも、特に「感情」に焦点をあてた内容で行いました。
第1回 ソーシャルスキルについて 話すスキル
第2回 聞くスキル
第3回 感情についての理解 リラックス法
第4回 自分の感情に気づく
第5回 気持ちのコントロール 
今回、内容で工夫した点としては・・・
ネガティブ感情体験をした人は快感覚の体験が少ないという先行研究を基に、イライラした時の感情に焦点を当てるのではなく、心地よいリラックスした気持ちの時の体の感覚に気づく体験を入れました(第3回)。
それは、これまでの実践で、体の変化から自身の感情に気づく体験が少なかった生徒がいて、そこに支援が必要だと感じていたからです。このスモールステップをどのように入れるかということで先行研究などを読み込み、快感情を通して自身の心地よい体の変化に気づくような体験を入れることにしました。
第4回は、法政大の渡辺先生とお茶の水女子大の大森先生から教えて頂いたYale大学のプログラムのワークも取り入れてみました。
ゼミ生もとてもがんばってくれました。

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*写真は学校及び生徒さんの同意を頂いて掲載しております
5回の授業実践でしたが、回を重ねるごとに生徒さんの反応が変わってくるのがわかりました。最初はちょっと距離がある感じでしたが、だんだん自然になってきて、それがとても楽しく感じられました。
今回の内容は私にとってもチャレンジだったので、生徒さんの反応一つひとつが勉強になりました。またどのように発問すると理解が深まるのか、という問いを自分になげながら進めることができた実践でした。
まだまだ授業実践で力不足ですので、こうした機会を頂けたことに感謝です。
生徒のみなさんにも感謝! 
また会いたいな~(笑)

教え子たちとの再会

静大のコバ研4期生のかおりの結婚式に参列してきました。

かおりの幸せそうな顔を見て、じ〜〜〜んとくるものがありました。

おめでとう!かおり!

そして、

久しぶりにコバ研の卒業生に会いました。

3、4、5期のメンバーに、T中SSTチームのメンバーも!
本当に懐かしくて、そしてそれぞれの道を歩んでいる姿に、またジーンとなるのでした笑。

教え子たちの存在に元気をもらった1日でした

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*手に持っているビンは、新郎新婦の手作りビールです。おいしかった~

 

高知にて

教員研修を担当させて頂くために、高知に来ております。

少し早目の便で到着し、桂浜に行こうとしたのですが、バスの時間が悪く、市内の坂本竜馬の博物館に行きました。
いつもは時間に追われてブラブラすることはほとんどないので、こうした時にブラブラ過ごすのもいいな~と思いながら、観光気分を味わいました。
市内にある「龍馬の生まれたまち記念館」へ。

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*龍馬さんと乙女さんと一緒に(龍馬さんと同じポーズをとっています)

最近、歴史に興味がわいてきたせいか、面白くて、1時間半も滞在して、龍馬や幕末の志士たちに思いを馳せました。
国を想い、命をかけて未来を切り拓いてくれた先人たち・・・。
感謝だな・・・と思いつつ、私たちが未来の子どもたちのために、今の時代をどう切り拓いていくか、しっかりと時代を見据えないといけないなとあらためて考えました。
そして、その夜は高知県の先生方との会食
食事先のおかみさんが座席にいらしてください、高知の風習、そして「可杯(べくはい)」という高知のお座敷遊びを体験させてもらいました!
「可杯(べくはい)」は、コマを回して、出た杯でお酒を飲みます。飲む干すまで杯が置けないというルールです。
これが、噂に聞いたことがある、高知のぐい飲み・・・
穴が開いていたり・・・
下が尖っていたり・・・(笑)

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おかみさんを交えてお座敷遊びの体験
全員で爆笑

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こうしたお酒の文化の話を聞くと、太平洋に面して遠洋漁業が盛んで、様々な国や地域と交流があった高知の歴史を感じます。
そして、他の地域から来た人を、こうした文化を通して仲間として迎い入れていく、高知の人たちの懐の深さを感じました。
さて、これから教員研修です。
高知の先生方、そして子どもたちの役に立つ研修ができるようがんばってきます!

学校心理学会での発表

先週末、大阪教育大学で学校心理学会がありました。

そこで、静岡県教育委員会と進めている学校危機に関するシミュレーション研修について発表をしました。
連名発表者のS先生も一緒に発表してくださいました。
今回の発表は、「いじめが疑われるプールでの事故」の架空事例に対して
・どのように対応するか
そして
・どう予防するか
を考えてもらう研修についてです。
2時間の発表時間でしたが、絶え間なく先生方が来てください、活発な意見交換ができ、とても充実した時間でした。

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今年度のシミュレーション研修は、「いじめ自殺」です。

10月に、静岡県内教育委員会の指導主事の先生方を集めた研修で行う予定です。

こうした痛ましい出来事を起こさないためにどうしたらいいのか、「予防」にもじっくり時間をかけて研修を行う予定です。

S先生とのコラボレーションで進めているのですが、

会議はいつも4時間以上かかるのにもかかわらず、その時間があっという間です(笑)

「現場のニーズに沿った研修を作りたい」

「子どもたちの笑顔を守る学校でありたい」

という気持ちの下に、がんばっています。

本当に勉強になり、そして楽しく研究を進めさせて頂いています

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学校危機シミュレーション訓練

昨年度から、分担で担当している科研を使って、静岡県教育委員会と「学校危機シミュレーション訓練」の研修プログラムを作成しています。

緊急事態への対応だけでなく、
こうした事態を起こさないようにするには、どうしたら「予防」できるか?
この点についても、扱っているところが、このプログラムの大きな特徴になっています。
昨年10月に、いじめが疑われるプールでの事故の事例を作成し、市町教育委員会指導主事の先生方の研修会で研修を行いました。
その後、様々な修正を加えたものを、私の研究室HPの「公開資料」にUPしました。
研修などにご活用ください。
この成果は、7月の日本学校心理学会で発表する予定です。
そして、今年度は・・・
いじめ自殺の事例を用います。
研修に用いるため、いじめ自殺に関する判例をいくつも調べました。
過去にこんなひどい事例があったのかと、本当に信じられない事例もありました。
そうした作業を経て、現在、たたき台まで作成しました。
夏にかけて、県教育委員会の先生方と練り上げる予定です。
そして10月に、この研修を実施します。
大変な作業ですが、先生方との協働作業はとても刺激的、かつ楽しくて、時間を忘れて、議論に夢中になってしまいます。
すべては、子どもたちが笑顔で学校でいられるために・・・です

心のケアハンドブック いざネパールへ!

支援者のためのこころのケアハンドブックは、おかげさまで、すでに1万5千部が、静岡県や東北被災地など、広く日本中の方々に活用していただいています。

このハンドブックの初版は、「養護教諭・学校現場のための災害後のこころのケアハンドブック」になります。
東日本大震災の時に、この初版を基に、英語版、中国語版、ポルトガル版に作成し、PDFでUPしました。
http://tomokobablog.mt-100.com/?p=65 (フリーでダウンロードできます)
作成には、語学のエキスパートの多くの先生方にご協力を頂きました
そして・・・
4月末に発生したネパール地震の被災地に、本学の防災総合センターのT先生が行かれるとのことなので、急きょ、英語版を冊子に印刷しました。
冊子にして現地に持っていただくことを思いつき、夜に防災センターにメールし、翌日朝にはOKが出るという超迅速な対応で、4日で冊子が印刷で上がってきました。
さすが、防災センターだけあって、スタッフや先生方の判断が早いです!
東日本大震災の時もそうでしたが、すぐに決定してもらえると本当に助かります。スタッフや先生方に感謝です!
そして・・・
冊子の一部が私の手元にも届きました。

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私のこだわりで日本語版ははっ水素材の紙を使っています。
でも今回は時間がないので普通の紙ですが、英語版を手に取るとなんともうれしくなりました。
海を渡り、ネパールの方々の支援に役立ててもらえたら、本当にとても嬉しく、そして、研究者冥利に尽きます。
ハンドブックよ、頼んだよ!

2015年のコバ研

すごく久しぶりです。

書こう、書こうと思っていても、習慣化されていないと本当になかなか書けないものだなと実感しています(泣)
昨日、(少し遅れてですが)コバ研の新歓コンパがありました。
私が所属している教育心理学専修は、一つのゼミに各学年2~3名の学生が入ります(さすが国立大学という感じで、少人数の指導ができます)
今年度は、3年生3名、4年生3名、院生1名、そして台湾からの留学生1名と、計8名の学生がいます。
個性豊かなメンバーで一年楽しく、そしてアカデミックに過ごしていきたいと思います。

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黒一点の院生Tくん

英文雑誌での論文掲載

ご無沙汰してしまいました

その間、いろいろとあり、これもあれも書こうと思いつつ、もう12月になってしまいました。
先月、嬉しいことがありました。
英文雑誌に論文が採択され、掲載されました!
「Health Care」というオープンジャーナルです。
論文は、2009年に実施した中国・四川大地震被災地における子どもの死別体験がその後の問題行動にどのように影響したのかを調べたものです。
Relationship between Children’s Bereavement Experiences due to
Disasters and Behavior Problems
Tomoko Kobayashi, Yuanhong Ji, Xinhua Tao, and Yasuji Ozawa
本当に苦労が多かった研究でしたが、日本や中国をはじめとしたアジア圏の子どもの支援にこの成果を役立ててもらいたいという一念で、頑張りました。
英文雑誌への投稿は本当にチャレンジでしたが、こうして論文ができると本当にうれしい
久しぶりの達成感を味わいました
論文に関するご意見や感想を頂けたら幸いです。