梅雨の合間

私の研究室のある建物の隣は、ちょっとした森がある。

最近は、エアコンを使わずに研究室の窓を開けて、外の風を取り入れるようにしている。

そうすると、木々がある方からにぎやかな鳥の鳴き声が聞こえる。

どの鳥なのかよくわからないけれど、森のにおいと鳥の鳴き声を聞きながら仕事ができるのは結構いいなあ~と思っている。

先日、教育実習の事後指導のため、山上の人文学部の大講堂まで何往復もした。人文学部に行く途中の道には、コケがあったり、小さい花が咲いている。周りを気にしながら(笑)、ちょっと座り込んで、コケやら花やらを見ていた。Caa6kuah_2

声をださないけれども、静かに芽を出し、花を咲かせている・・・そんな存在に、忙しい中でもふと目をやり、愛でることができる、そんなスタンスでいつもいたいな、と思っている。

綿竹チームの再会

今、四川から心のケアに関する訪問団が来日している。JICAが中心となって、今後5年間、四川での心のケアを支援すると言う事業の一環だ。先週、その訪問団とのお食事会に参加するために神戸に行ってきた。

その席には、神戸の震災で家族を亡くした大学院生なども参加していて、その当時の話をしてくれたりした。四川から来た方たちが、14年後に子どもたちがこのように体験を克服するとよいという見通しを持ってもらう意味でも、彼女の語りはとてもよかった。

兵庫県はとてもユニークな教員組織をもっている。教職員組合と教育委員会が協働して、「EARTH」という組織を作り、被災地での教員によるケアに関して、教師の立場でできる様々な支援を行っている。すでにスマトラ島大地震の時にも、神戸の先生を派遣して、現地の先生方の支援を行ってきたと言う。今回も、EARTHは四川の先生方や子どもたちをサポートするために、JICAと組んで活動をしているそうだ。食事会には、関連する先生方が来ていた。すごく、熱くて、面白い方たちばかりだった(笑)。言葉はわからなくても、子どもたちはこの先生方の周りに集まってくるだろうな~と思った。

この日は、第二次派遣の時に綿竹避難キャンプに派遣された3名(高橋先生、黄くん、私)が久しぶりにそろった。あの言葉を失うほどの倒壊した町並み、そして3万人が生活をしていた避難キャンプでの活動、言葉が通じない中での活動の中で、3人で力を合わせて活動したこと、一緒に遊んだたくさんの子どもたち、そして被災体験の語り・・・毎日、35度を超える気温の中で、被災した人たちと一緒に過ごした。3

3次会では最終的にこの3人となったので、まったりと避難キャンプでのことを語り合った。Image111

そして、次の活動のことについても・・・

とにかく、綿竹でのことを思い出して、語り合える唯一の3人でもあるから、ずっと話は尽きなかった。

思いは通じる

今日、1本の電話が研究室にかかってきた。

ある財団からの連絡。

私が研究代表者として申請している研究助成について「内々定」がでて、最終的な助成額を決定するためにヒアリングをしたいとのことだった。いくつかの質問に答えながらも、自分の中に湧き上がってくる気持ちをこらえるのに必死だった。

電話をおいた瞬間、

「やったああああああああ!!!!!!!!!!!

まさしく、「狂喜乱舞」(笑)

同じく研究室で、卒論のテーマをどうするか悩んでいた、ひさの、柏木くんはびっくり。

「先生がこんなになるのを見るのは初めてです」と、ゼミ生に言わせるくらいの喜びようだった(笑)。

こんなに喜んだわけは・・・

助成が最終決定すれば、四川の被災地に行けるのだ。

今までは祈ることしかできなかったけど、また四川に行ける。

うれしい、とにかくうれしい!!!

ずっとずっと・・・また行きたいと願っていた・・・

願うところに幸運はやってくる、思いは通じるものなのだと、今日、あらためて思った。