世界遺産の屋久島で

先日、世界自然遺産の屋久島にある屋久島町立安房小学校で教育講演会をさせていただきました。本当にいろいろな縁でこの学校と結びついた感じです。

講演のテーマは、発達障害のある子どもを含めて子どもたちの特徴をどう共感的に理解して、地域で支えていくかということです。この安房小学校では、昨年は屋久島にある総合病院の小児科の先生を招いて発達障害の勉強をしたそうで、そこからPTAでの関心が強まったそうです。そこにひょこっと私が結びついていった感じです。

200711_002  200711_001安房小学校の後ろには雄大な世界遺産でもある屋久島の森が広がっていました。そして、さすが鹿児島・・・校舎の入り口には二宮金次郎ではなく、西郷さんの銅像が・・・。学校は地域の特色をとても反映しているところであることを改めて071102_1234 実感しました。

そして、お約束?の給食もしっかり頂きました。屋久島特産のサバのから揚げとさつま汁。わざわざこの日のために用意して下さいました。さらに、子どもたちが学校で育てたお米で子どもたちと保護者でお餅をついたものを頂きました。とってもおいしかったです!(笑)。

5時間目の授業を全教室参観させていただきました。いろいろな学校を見ていますが、子どもたちが落ち着いていたこと、そして子どもたちがとてもキラキラとした目をしている印象を受けて、ほのぼのとしました(屋久島の子どもたちは夏は川や海で遊んでいます)。

平日の午後にもかかわらず、多くのPTAや地域の方が参加してくださいました。少し「やってみる」形式も取り入れてみました。200711_012 懇親会にも安房小PTA以外の方も、飛び入り参加してください、夜遅くまで島の教育相談事情などを伺うことができました。屋久島では支援を必要としている子どもや保護者はいますが、スクールカウンセラーさえ配置されていないことに驚きました。今の日本は、大都市圏、県庁所在地以外の地方、特に島嶼地域では十分は支援サービスがないことを改めて実感しました。以前、前の勤務大学の学生たちと「ぽれぽれクラブ」を立ち上げたきっかけは、「地域で子どもを支援する資源がないのなら自分たちがやろうじゃないか!」というメッセージを私が授業で投げて、それに共感してくれた熱い気持ちを持った学生たちが集まってくれたことでした。

日本にいる子どもたちが、住んでいる場所で受けられる支援が異なるというのは、子どもたちの問題ではなく、大人側の問題だと思います。行政がどう用意するかという問題もありますが、地域の人たちの力を集めることで支援ができる部分もあると考えています。屋久島でも、そうした地域の支援の輪が広がることを願っています。屋久島の森は、島の狭い部分に多様な種の命が宿ってそれが共生しているところが世界遺産になった理由と聞いています。人の共生に関しても、「世界遺産」のような場所になる可能性も秘めているのでは・・と思いました。

いろいろと細やかに準備してくださったPTA役員の皆様、先生方、そして平日にもかかわらずお集まりいただいた屋久島の皆様、本当にありがとうございました。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です