災害時に障がいのある子どもへの支援を行うために

平成18,19年度の2年間、静岡県教育委員会指定学校防災推進指定を受けた沼津養護学校と共同研究を行ってきました。「地域、保護者、教職員がともに子どもの生命を守る体制つくり」をテーマに、静岡県の課題である東海地震発生時に障害のある子どもやその家族をどのように支援していけばよいかということで様々な活動や研究を行ってきました。コバ研では、昨年度、中越地震で被災した特別支援学校の保護者や教職員の方のご協力を得て、アンケート調査(今年度の特殊教育学会、学校心理学会で発表)や面接調査を行いました。さらに、これらのデータをふまえて、教職員研修やPTA研修会も行いました。また沼津養護学校の大石先生が中心となって、避難所訓練など防災局も巻き込んだ様々な実践活動を行いました。

こうした活動の報告会として12月12日に、事業報告会を行いました。面接調査でお世話になった前長岡市立養護学校長 畠山先生(現新潟市内小学校長)、中越地震を体験した保護者として木村さん、静岡県防災局の小澤さん、PTA会長の遠藤さんといった多彩なパネラーの方のお話をふまえて、静岡での障がいのある子どもへの支援について考えました。特に畠山先生のお話は、いろいろと考えさせられるところがありました。また、ざっくばらんで、感謝の気持ちを忘れない畠山先生のお人柄によって、震災という大変な中でもみんなががんばれたのではないかと思いました。参加した学生の感想を聞くと、畠山先生の話にとても考えさせられたようです。

報告会の後は、大石先生や防災局の先生方、この事業に関連する先生方と懇親会をしました。東海地震の際の対応についてあーだこーだと熱い議論があり、それが帰りの新幹線の中まで続きました(笑)。こうしたクリエイティブな議論ができるのはとても楽しいですし、研究の成果を地域に還元したいという思いを強くします。残念ながら東海地震が発生してしまった時に、多くの子どもたちが命を落とすことなく、支援を受けられる体制が静岡で整うように、県教育委員会や防災局の先生方と連携してがんばっていきたいと思います。

「災害時に障がいのある子どもへの支援を行うために」への2件のフィードバック

  1.  先日の報告会でのコメンテーターをはじめ、研究への御協力ありがとうございました。おかげさまで、報告会も無事終えることができました。参加者の感想も概ね好評で、特に人選が良かったとの意見を多く頂きました。やはり、畠山さんにしても木村さんにしても実体験者の言葉は重いですね。本校の職員にも熱く響いたようです。この熱が冷めないうちに、今後どのように実践するかが大切かと思っています。
     今回の研究に関して小林先生との出会いもほんの偶然のようなことから始まりましたが、人とのつながりは大切ですね。あらためてこの研究を通して、人とのつながりの大切さを知りました。
     これから県教委提出用に報告書・資料集の膨大な誤字脱字を訂正せねば・・・・・。
     

  2. 大石先生
    一連の研究活動本当にお疲れ様でした。まだ報告書が残っていますが、あと少しですのでがんばってくださいね。
    本当に今回の研究活動は大石先生のフットワークの軽さに助けられました。本当に先生は動きが早い!(笑)。私もかなりフットワークがいいと自他共に認めるところなのですが、それを軽く超えるくらいすごいです。こういう方がいないとなかなかよいものは作れないのでしょうね。
    先生とは本当にひょんな縁で一緒に仕事をさせて頂きましたが今後ともよろしくお願いします。

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