SST校内研修

先日、SCとして勤務しているT中学校の校内研修がありました。

昨年に引き続き、SSTを実践するのですが、今年はさらにSSTを教育課程に位置づけています。より先生方が「自分のもの」としていただくために、どのような研修をやるとよいかについて研修主任の先生と話をしていました。

昨年度は、こちらが用意した指導案をベースとして、個々の先生のアイディアを取り入れてもらい授業を行ってもらいました。けれども、どうしても先生が「受け身」になってしまうという課題がでてきました。なので、今年度は、1から指導案を作って頂くことにしました。

まず、6月にmmm先生がSSTの模範授業をやってくださいました。それを先生方全員で参観しました。そしてその後に事後研を行って、今年から新しくいらした先生方にSSTとは何ぞやという解説と、昨年度からいらっしゃる先生はSSTに関する知識をもう一度再確認する作業を行いました(この解説は私が担当をさせて頂きました)。

そして7月に入り、学年ごとに、子どもたちにアンケート調査を実施して実態把握をしました。その結果をまとめて、その結果を基に、子どもたちに身につけさせたいスキルを先生方が話し合いました。そしてそのスキルを基に、学年の先生が2つのグループに分かれて、指導案を作成しました。ここまでが研修主任の先生が中心となって、先生方だけで行いました。

その力作の指導案が、研究室のFAXにガンガン送られてきた時はびっくりしました(笑)。ただ、共通してみられた課題点として、モデリングの構成の仕方がありました。

悪いモデル→どこが悪いか指摘させる→どうすればいいか考えさせて→指摘させる

という流れでした。これはOKです。

ただ、望ましいスキルの「型」をもう少し練る必要がありました。

これを明確にすることで、授業で生徒に何を伝えたいのか、身につけさせたいのかが教師もはっきりしますし、子どもたちも理解しやすいからです。

例えば、「いやな申し出についてはっきりと断る」というスキルであれば、

非言語的なポイント(目を見る・真剣な表情・・・etc)

言語的なポイント(「いやだよ、やりたくないよ」)

何をどうするとよいのかを、生徒たちの発言から指摘されてことがいいのですが、それが出てこない時に、「こういう点もあるよね」と教師から提示する必要があります。

なので、オリジナルで指導案を作成する場合には、「何をどのようにすると望ましいのか」という点を、教師がはっきりとイメージしておく必要があります。

そこで、そのポイントをもう少し明確にしてもらうために、各学年で話し合って頂きました。さすがに、少し説明しただけで、何を言いたいのかが先生方が理解して下さっている感じを受けました。1回きりの研修を担当した時と、全く違う感じです。ここまで来ると、「先生自身が自分でSSTの指導案を作成することができてくるんだよな・・・」、と思いました。

各学年でディスカッションして頂いた後に、全体で共有するために板書をしてもらい、それぞれにコメントをしました。先生方がホワイトボードに書いた生徒に身につけてもらいたいスキルを眺めると、共通したテーマとして、やはり「感情」をどう扱うかが大きく関与していることがわかりました。特に、「怒り」です。

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確かに、SCとして生徒たちと関わる中で、この「怒り」の感情の扱いは本当に支援すべきテーマの一つです。先生がといろいろと協議し、指導案が固まってきました。実践は、9月、運動会が終わってからスタートの予定です。10月下旬には公開研究授業(注 本校は文科省もしくは委員会の指定校ではありません)が行われる予定です。

昨年に引き続き、私も相談室・保健室のSSTもやりたいな~と思っています。楽しみです

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