日本ユネスコ協会での活動

先月のことになってしまいますが、8月上旬に、日本ユネスコ協会の活動のお手伝いをしてきました。その活動は、被災地の先生方にゆっくりしてもらうという趣旨で、秋保温泉に1泊2日で先生方を招待し、ゆっくりのんびり、笑いありの時間を過ごしてもらうというものです。スポンサーの三菱UFJ銀行の方もいらして、世界的な組織の活動の大きさを感じました。

今回は、日本ユネスコ協会と三菱UFJ銀行のご厚意で、コバ研ゼミ生もボランティアスタッフで参加させて頂きました。

私の講義では、先生方にリラックス法などを体験してもらいました。体験していいな~と思ったら、2学期に学級活動に取り入れてもらえるよう、ハンドブックも先生方にプレゼントさせて頂きました。

私の講義の後は、金沢美術工芸大学の後藤先生の「くるりんぱ」のワークショップでした。くるりんぱは、物の見方はいろいろと言うコンセプトで、後藤先生と奥様が「マルタン」という名で作品を作ったり、ワークショップを行ったりして手がけているものです。

くるりんぱ作りでは、画用紙、色鉛筆だけでなく、毛糸や色紙、フェルト、綿など、いろいろな素材が準備されていました。くるりとまわしたらどうなるかと考えすぎると、余計、できなくなる感じでしたが、それがまた非常に面白かったです。

夕食後にくるりんぱの発表会がありました。後藤先生のユーモアあるトークもあって、大爆笑の連続です。先生方もお腹を抱えて笑っていました。先生方の作品には、気仙沼のことや、避難生活に関することもありました。それがくるりんぱして、復興した将来の様子につながるようなメッセージが込められたものもあり、胸がじーんとなりました。

<コバ研ゼミ生のくるりんぱ>

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成田さん

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武井くん ゼミ飲みの時のような笑いをとることを目指してがんばったけど、今回不発

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宮本さん 「くるりんぱ!」すると・・・・

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になりました。

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石原さん

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伊藤さん

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西柳さん

こうしたアート作品を作る中で、様々な思いや考えがその中に込められてくるなと感じました。そして、それをみんなで共有するということにとても意味のあることだなと思いました。そしてそれだけでなく、くるりんぱはその作品から、おかしみ、ユーモアの笑い(私は、落語的な笑いはとても重要だと考えています)がでるのがとてもいいなと思いました。こうした震災後のワークとして、表現だけでなく、みんなでくすっと笑いあえることもできるので、とてもいいな~と思いました。

アートに関しては、ずいぶん前に朝日新聞に被災地でのアート活動に関するコメントを出させて頂きましたが、アートそのものが悪というのではなく、実施する時期や方法に配慮が必要であるということです。今回の震災では、避難所がバタバタしていて落ち着かなかった時期に、落ち着かない場所で行うこと、さらに今回の震災の被害が津波によるものがほとんどで、「水」に関連しています。そのため、水彩絵の具のように「水」を使う画材は特に慎重になる必要があったと考えています。一方で、震災から5ヶ月経過して、衣食住が安定した段階でのアート活動は、思いや考えを表現するための方法として、とても有効であると考えています。くるりんぱもそうした方法の一つだなと思いました。

自由時間には、気仙沼の先生方とお話しする機会もありました。非常に大変な状況の中で、子どもたちを支え、ご自身もギリギリの中、無我夢中で過ごしてきた1学期だったのだと思いました。「直後は、わーっとなんでもやれる感じだった。精神的な疲れは今がピーク」ということばに、これからの支援の大事さを感じました。

私は、次の日に教員研修が入っていたため、日帰りしなくてはならず、なくなく会場を後にしました。東北新幹線では外の景色を眺めながらぼんやりといろいろなことを連想しました。いつも思うのは、被災地の先生方の使命感です。私はいつもこの先生方の使命感に触れるたびに、自分のこころが強く動かされるのを感じます。「こうした先生方にどういった支援を提供できるとよいのだろうか」と。

私にとっても、コバ研の学生たちにとっても、非常に学び多い活動でした。

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マルタンさんと

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