中越調査 その2

1月に引き続き、2月にはコバ研学生スタッフと一緒に十日町市のH小学校に行きました。このH小学校は中越地震発生後すぐにボランティアとして行った際に、たまたまご縁があった学校です。こうしてそのご縁から継続調査のご協力をして頂いています。

ぽかぽか陽気の静岡を出発し、新潟に抜けるトンネルを出るとそこは雪国・・・。学生スタッフのKさんはちゃきちゃきの静岡生まれで、これまでにスキーにも行ったことがなかったので、一面銀世界の景色に異常なテンションになりました。200821921_002 200821921_001

駅に着くと校長先生がお出迎えをして下さい、十日町市の様子を見せていただきながら学校に向かいました。学校の回りは雪の壁・・・。さっきまで菜の花が咲いていた静岡から来ると日本は広いんだな~としみじみ思いました。

給食を頂いた後、昼休みには全校児童との対面式?なるものも設けてください、その後の昼休みは子どもたちとたくさん遊ぶことができました。私は1年生の子どもたちとずっと「はないちもんめ」をして遊びました。

その後、H小学校の先生方のご好意で、学生たちは雪下ろし体験、校庭でのスキー体験、スノーモービル体験をさせて頂きました。その間、私はインタビュー面接です(途中で少し私も体験させてもらいましたが・・・笑)。中越沖地震が起きた去年・・・中越地震から3年が経ち、「もう地震はないだろう」と地震のことすら忘れかけていたところに再度の大きな地震がありました。先生方の中にも、中越地震の時を思い出し、パニックになった、涙が出てきた等フラッシュバックに近い症状が見られていました。子どもたちや保護者の中にも心身ともに不安定な症状が見られたそうです。安心していたところに再度の大きな地震は、中越地震の時の1回目の影響よりも大きな影響を与えたのではないかと思います。「安心しきれない」という感覚でしょうか・・・。災害後のケアは地震直後だけではなく、長期的かつ継続的に支援していく必要性があると感じました。

2日目は学校やPTAのご好意で3,4年生のスキー教室にご一緒させてもらいました。その日は雲ひとつない快晴!ふわふわの雪と真っ青な空で最高のスキー日和でした。初心者の学生たちと先生方やPTAの方が親切に指導してくださいました。本当にありがとうございました。200821921_014 200821921_003 夜にはH小学校の先生方との懇親会があり、先生方そしてコバ研スタッフの一発芸まで飛び出し、大いに盛り上がりました。懇親会が終わった頃に、コバ研OBのYさんが新潟から駆けつけてくれてYさんを入れてホテルで2次会をしました。

3日目は、私が4年生対象にソーシャルスキルトレーニングの授業をやりました。内容は、「上手な断り方」です。朝からホテルで学生スタッフはモデリングの最終確認です。学生たちも自分のノンバーバルなくせを指摘されて、「え~!!」とそれを意識して修正するのに四苦八苦していました。こうした授業作りに学生が参加することそのものが、学生のソーシャルスキルの向上につながっていると感じています。学生が丁寧にモデリングやロールプレイの難しさを体験し感じることは、子どもたちを相手に授業をする時にとても活きます。ここらへんを教官がどう指導していくかがとても重要だと考えています。授業終了後はばたばたと事後研修会をやり(他の学校から参加してくださった先生方ありがとうございました)、1時間に1本しかない電車に飛び乗りました。

東京駅で待ち合わせをしながら、反省会・・・。学生たちにとってとても学び多い旅になったようです。静岡にとどまらず、いろいろな地域そして子どもたちに触れることは学生にとってとても大切なことだと考えているので、これからも機会あるごとにゼミ合宿を兼ねて行って行きたいと思っています。

H小学校の校長先生、教頭先生、コーディネーションしてくださったO先生、そしてH小学校の先生方、本当にありがとうございました!

中越・中越沖地震に関する調査 その1

ご無沙汰しておりました。かなりバタバタとしており、UPすることがたくさんできるとなおさら書けなくなるというスパイラルに入っていました(苦笑)。

2008年に入り、すぐに中越地震と中越沖地震の学校や子どもへの影響に関する調査のため新潟県に入りました。

小千谷市内のある小学校と、中越地震当時小1年だった児童が卒業するまで、子どもの様子や学校体制の変化についての長期的な研究調査を行っています。大学の公開シンポジウムで協力を頂いたN先生と1年ぶりにお会いしました。校長先生からは危機状況に対応するための備えについてお話を伺いました。担任の先生方からは、中越沖地震後の子どもの様子の変化や学級での関わりについて気をつけている点などを教えていただきました。その後、N先生からは養護教諭の立場で子どもの心身の変化がどうであるかや、それに対応するためにどのような体制をとっているかについて詳しく伺うことができました。夜の部では、中越地域の養護教諭の有志の先生方が集まってください、おいしい中越の日本酒を飲みながら(!)、子どものケアに関する実情に関するそれぞれの学校の取り組みについて聞きました。先生方のお話を伺っていると、地震が発生して3年以上経ってもケアを要する子どもは0になっていないこと、中越沖地震の影響を再度受けて不安定になった子どもがいたことがわかりました。災害後のケアは10年以上の時間経過を踏まえて取り組んでいく必要があります。

また今回、新潟県教委の許可を頂き、学校が子どもの心身の変化を調査し、それを委員会がまとめ、SCを派遣するまでのフローチャートやそれに関する書類等を頂きました。中越地震の時と違って、中越沖地震はさらに使いやすくなっていました。2度の災害経験を生かした実践的な流れです。これは静岡でも生かしたいと思い、静岡に戻ってから静岡市教育委員会にその資料をお渡ししました。静岡でも東海地震に備えたケアの体制をさらに”現実的かつ具体的に”考えておかなければいけないと思っています。

さらに1月の調査では、柏崎市まで足を伸ばしました。柏崎は中越沖地震で被害の大きかった地域です。今回、中越地震で被災し、その後人事異動で柏崎に移り、そこで中越沖地震でも被災した先生方にお話を伺うためです。2005年に中越で調査をした際にお世話になったK先生、N先生と連絡を取り、さらにK先生の紹介でM先生にも協力していただきました。いずれの先生も「まさか自分が2回も大きな地震を体験するとは思わなかった」と口をそろえておっしゃっていました。中越地震での経験があったことによって、「何をどうすればよいかわかっていたのでいろいろなことで動けた」ということでした。

被災した先生方のお話を聞くたびに思うのが、日本の先生方はすごいということです。残念ですが不祥事を起こして問題となる先生もいらっしゃいますが、98%の先生方は学校や子どもたちのためにがんばっていると思います。特に災害時にご自分の家族や、先生自身が大変な状況にあるにもかかわらず、子どもたちを心配し、学校のために動いていた先生がなんと多いことか・・・。でもそうした先生方の思いやその活躍に目が向けられず、一部の不祥事に目が向けられ一方的な評価しかされないことがとても残念に思っています。こうした状況を研究者として指摘するために、災害時の先生方の状況に関する論文を学会誌に投稿している最中です。災害時の先生方へのサポートについてももっと議論されるべきだと考えています。

(遅くなりましたが)新年あけましておめでとうございます。

本年も、小林朋研究室をどうぞよろしくお願いいたします。

早速、年明け早々、中越、中越沖の被災地にリサーチに行ってきました(この件については、後日ご報告します)。今年も学校現場と連携した研究と実践を行っていく予定です。

年明けすぐに、ポレポレクラブスタッフ東日本組の(元)学生たちと、合格祝いを兼ねた同窓会・新年会をやりました。新年早々、雪の山形からもバリバリの高校の体育教師&野球部コーチをしている渋谷くんも参加してくれました。昨年10月の教員採用試験に、椎名くんと熊谷さんがそれぞれの地元の県でめでたく合格しました。細谷さんが高齢者施設の正規職員として採用されたり、プライベートでも幸せをつかんだ報告など、新年早々お祝い一色の会でした。

Cimg0544ポレポレクラブを彼らと運営していたのがもう3年前・・・。でも集まると不思議なことに「あの時」に帰れる感じがする。椎名君が、「ポレポレのメンバーの間にはなんか絆があるんですよね」と言っていた。その言葉に私もとても実感できた。教員として彼らと一緒にいて、彼らから学ぶこと、そして支えられることが多かった。そして、今でも彼らとの関係が切れることなく続いていることを心からうれしく思える。「教師冥利に尽きる」とはこのことだと思った。

学校の先生方が、大変なことがあってもどうにかがんばれるのはこうした教え子との関係がどこかにあるからなんだろうなと思う。95%大変でも、たった5%でがんばれる・・・教える側も支えられていること・・・人と人とを結ぶ絆はとても不思議な力を持っている。

人と人との絆・・・

1つのキーワード。

新年からよいスタートがきれた2008年でした。

2008年に向けて

残すところあと少しで2007年も終わりです。今年も多くの方々との出会いに恵まれ、いろいろな経験をさせていただいた一年でした。今年は、自分の中で、これまでの仕事を形にさせたいとずっと願っていたことをフラフラになりながら仕上げ(笑)、それがどうにかメドになるところまでもっていけました(これは、形になった時にご報告します)。ただ、ちょっとハードスケジュールすぎたかな・・というところが反省・・・。本当に、今年もたくさんの方々にお世話になりました。ブログ上ではありますが、本当にありがとうございました。心より御礼申し上げます。

2008年は、これまでの研究をいろいろな形で発信していくことや、自分の学校臨床のレベルアップをいつもよりもさらに力を入れて取り組みたいと考えています。

また来年も、学生共々、多くの皆様のご指導ご鞭撻を頂きますよう、よろしくお願い申し上げます。

皆様にとって2008年が幸せ多き一年になりますように・・・

小林朋子

災害時に障がいのある子どもへの支援を行うために

平成18,19年度の2年間、静岡県教育委員会指定学校防災推進指定を受けた沼津養護学校と共同研究を行ってきました。「地域、保護者、教職員がともに子どもの生命を守る体制つくり」をテーマに、静岡県の課題である東海地震発生時に障害のある子どもやその家族をどのように支援していけばよいかということで様々な活動や研究を行ってきました。コバ研では、昨年度、中越地震で被災した特別支援学校の保護者や教職員の方のご協力を得て、アンケート調査(今年度の特殊教育学会、学校心理学会で発表)や面接調査を行いました。さらに、これらのデータをふまえて、教職員研修やPTA研修会も行いました。また沼津養護学校の大石先生が中心となって、避難所訓練など防災局も巻き込んだ様々な実践活動を行いました。

こうした活動の報告会として12月12日に、事業報告会を行いました。面接調査でお世話になった前長岡市立養護学校長 畠山先生(現新潟市内小学校長)、中越地震を体験した保護者として木村さん、静岡県防災局の小澤さん、PTA会長の遠藤さんといった多彩なパネラーの方のお話をふまえて、静岡での障がいのある子どもへの支援について考えました。特に畠山先生のお話は、いろいろと考えさせられるところがありました。また、ざっくばらんで、感謝の気持ちを忘れない畠山先生のお人柄によって、震災という大変な中でもみんなががんばれたのではないかと思いました。参加した学生の感想を聞くと、畠山先生の話にとても考えさせられたようです。

報告会の後は、大石先生や防災局の先生方、この事業に関連する先生方と懇親会をしました。東海地震の際の対応についてあーだこーだと熱い議論があり、それが帰りの新幹線の中まで続きました(笑)。こうしたクリエイティブな議論ができるのはとても楽しいですし、研究の成果を地域に還元したいという思いを強くします。残念ながら東海地震が発生してしまった時に、多くの子どもたちが命を落とすことなく、支援を受けられる体制が静岡で整うように、県教育委員会や防災局の先生方と連携してがんばっていきたいと思います。

松原記念賞受賞

先月、琉球大学で開催された日本カウンセリング学会第40回大会で、日本カウンセリング学会学会賞の一つである「学校カウンセリング松原記念賞」を受賞いたしました。009

正直、学会賞のような栄誉ある賞を自分が頂けるなんて、思いもよらなかったので(これぞ、”想定外”)、内定のご連絡を頂いた時には、「え?なぜ私?」としばらくぼーぜんとしました。総会で、福島先生から受賞理由を聞くまでは、「新手のドッキリだったらどうしよう」と思い、最後の最後まで自分の受賞が信じられませんでした。理事長の國分先生から賞状を頂いて、ようやく受賞を実感できたのが本音です(笑)。

受賞理由は、カウンセリング研究に発表した2本の論文、そして学会での活動、児童虐待に関して早期から着目し研究していたことなど、学校カウンセリングに関する活動を総合的に評価され、理事の先生のご推薦もあり、受賞が決定したそうです。

この受賞は自分の力だけで頂けたものではないと思っております。受賞の際に「一言コメント」と言われ、そこでお話させていただきましたが、この賞は、これまでに研究を指導してくださった先生方、様々な面で支援してくださった方々、学校現場で一緒に活動してきた先生方、これまでに出会った子どもたちや保護者の皆様、そしてコバ研やポレポレクラブの学生のみなさんといった、本当に多くの方のサポートのおかげです。本当に本当にありがとうございました!!受賞できたのは、こうした多くの方々の出会いの賜物と思っております。今後も、いつも笑顔で、どんな状況でもあきらめず、あらゆる状況に対応できるスクールカウンセラー、そして研究者として、精進していきたいと思っております。今後ともご指導ご鞭撻の程よろしくお願い申し上げます。

さらにその後、沖縄に住んでいる国際武道大学時代の教え子のポレポレクラブのスタッフが集まってくれて、同窓会&お祝い会をやってくれました。015_2 久しぶりに元気な(元)学生たちの顔が見れて本当に楽しかったですし、心からうれしかったです。勝浦で共に子どもたちのためにがんばった時代が、キラキラして見えて、とてもなつかしく思えました。

これからも、学校現場を大切にした実践、研究を進めていこうと、改めて確認した沖縄への旅でした。

NYにて

ただいまNYにいます。とっても寒いです。

今回は、NewYork UniversityのM.A.のスクールカウンセラーの養成課程を担当しているDr.Suzukiへのインタビューと、AMEへの参加が目的です。

詳細はまた後日・・・。

英語力をもっともっと磨かなければとまた改めて実感しました。言語の壁を乗り越えられたら、もっともっと研究の幅が広がる。がんばるぞ!

世界遺産の屋久島で

先日、世界自然遺産の屋久島にある屋久島町立安房小学校で教育講演会をさせていただきました。本当にいろいろな縁でこの学校と結びついた感じです。

講演のテーマは、発達障害のある子どもを含めて子どもたちの特徴をどう共感的に理解して、地域で支えていくかということです。この安房小学校では、昨年は屋久島にある総合病院の小児科の先生を招いて発達障害の勉強をしたそうで、そこからPTAでの関心が強まったそうです。そこにひょこっと私が結びついていった感じです。

200711_002  200711_001安房小学校の後ろには雄大な世界遺産でもある屋久島の森が広がっていました。そして、さすが鹿児島・・・校舎の入り口には二宮金次郎ではなく、西郷さんの銅像が・・・。学校は地域の特色をとても反映しているところであることを改めて071102_1234 実感しました。

そして、お約束?の給食もしっかり頂きました。屋久島特産のサバのから揚げとさつま汁。わざわざこの日のために用意して下さいました。さらに、子どもたちが学校で育てたお米で子どもたちと保護者でお餅をついたものを頂きました。とってもおいしかったです!(笑)。

5時間目の授業を全教室参観させていただきました。いろいろな学校を見ていますが、子どもたちが落ち着いていたこと、そして子どもたちがとてもキラキラとした目をしている印象を受けて、ほのぼのとしました(屋久島の子どもたちは夏は川や海で遊んでいます)。

平日の午後にもかかわらず、多くのPTAや地域の方が参加してくださいました。少し「やってみる」形式も取り入れてみました。200711_012 懇親会にも安房小PTA以外の方も、飛び入り参加してください、夜遅くまで島の教育相談事情などを伺うことができました。屋久島では支援を必要としている子どもや保護者はいますが、スクールカウンセラーさえ配置されていないことに驚きました。今の日本は、大都市圏、県庁所在地以外の地方、特に島嶼地域では十分は支援サービスがないことを改めて実感しました。以前、前の勤務大学の学生たちと「ぽれぽれクラブ」を立ち上げたきっかけは、「地域で子どもを支援する資源がないのなら自分たちがやろうじゃないか!」というメッセージを私が授業で投げて、それに共感してくれた熱い気持ちを持った学生たちが集まってくれたことでした。

日本にいる子どもたちが、住んでいる場所で受けられる支援が異なるというのは、子どもたちの問題ではなく、大人側の問題だと思います。行政がどう用意するかという問題もありますが、地域の人たちの力を集めることで支援ができる部分もあると考えています。屋久島でも、そうした地域の支援の輪が広がることを願っています。屋久島の森は、島の狭い部分に多様な種の命が宿ってそれが共生しているところが世界遺産になった理由と聞いています。人の共生に関しても、「世界遺産」のような場所になる可能性も秘めているのでは・・と思いました。

いろいろと細やかに準備してくださったPTA役員の皆様、先生方、そして平日にもかかわらずお集まりいただいた屋久島の皆様、本当にありがとうございました。

がじゅまるクラブ

今年度、LD児親の会「きんもくせい」と連携して、小集団でのVLFプログラムを行っています。5月から5名の子どもたちと保護者の方が約月1回、静大に集まってトレーニングをしています。早いものでもう残り1回となりました。

最初はスタッフも、子どもたちも緊張した感じですが、今は休憩時間も含め、とても雰囲気がいい感じです。子どもたちの様子も変化してきました。がじゅまるで、子どもたちの笑顔を見ると私たちスタッフもとてもうれしくて、また元気をもらえます。

がじゅまるクラブの「がじゅまる」は、八木くんが「根をしっかり張って生きていく」という思いをこめてつけた名前です。このがじゅまるクラブでの体験が、少しでも役に立ってくれることを願わずにはいられません。

11月はラストのがじゅまるクラブです。とっておきの企画をスタッフで用意をしています(笑)。私も楽しみ♪Cimg0164

←「からすたろう」の課題に取り組むみんなとスタッフ。こんな風にほのぼのとした雰囲気で楽しくやっています

附属中学校でのPTA講演

10月27日に静岡大学教育学部附属島田中学校の保護者の皆様にお話をさせて頂きました。PTA役員の皆様にいろいろと心配りをしていただき、本当にありがとうございました。

昨年くらいから、「こころ」という抽象的な概念を、どう「五感」で感じ取ってもらうか、ということを私の課題にしています。「こころ」の様々な状態を、「触覚」「視覚」「聴覚」で表現すること・・・。特に今は触覚を大切にして、いろいろな教材を使って試行錯誤をしている状況です。今回お引き受けした講演のタイトルは、「思春期の子どもへのかかわり方」についてです。そこで、この教材を使ってみることにしました。この教材による授業は、普段は大学の授業や、子どもたちを対象とした授業で行っています。今回、保護者の方を対象としたのは初めて・・・。どんな発言が出るのか、とても楽しみにしていました。講演後にお話を伺うと、参加された方それぞれがいろいろと思うところがあったようです。この授業を受けた学生曰く、「いろいろなことを考える。自分をめちゃくちゃ振り返る」「こんな大学の授業は初めて。とても新鮮」とかいろいろな感想がでます。

たまたまですが、フルブライト基金でアメリカからいらした先生2名も、島田中の先生の同時通訳を聞きながら参加してくださいました。ありがたいことに、その先生が「この授業をアメリカでもやってみたい!」ということで、紙風船を帰国する前に買って行きたいと言っていたとのことでした。世界でも使える授業ということでとてもうれしかったです。国を選ばず、人であることに共通した思春期の課題・・・。「五感」を研ぎ澄まし、「こころ」をどう感じてもらうか、これからも研鑽していきたいと思います。