3回に分けて開催した「災害後のこころのケア研修会」が昨日、無事に終了いたしました。
6月22日には、第2回が開催されて、「ストレスマネージメントの理論と実習」をメンバーの吉永先生が、「支援者のメンタルヘルス」を今木さんが担当して下さいました。特にストマネの実習は非常に好評でした。
そして第3回の研修では、協定を締結することになっている県の精神保健担当のN氏とS氏が静岡県内の防災体制、そして心のケア体制について行政の枠組みについて説明して下さいました。さらに長島さんが「PFA」について講和してくれました。そして午後には、中垣さんと私が「被災者への面接」ということで、ノンバーバルな演習とバーバルな演習、の2部構成にして演習を行いました。バーバルな演習はSSTのエッセンスをちりばめて構成してみました。
まずはロールプレイで、中垣さんが支援者、私が高齢の被災者を演じました。この時の支援者の態度は不適切で「悪いモデル」の提示です。そして、「どういうところが課題だったか」を個人レベル、そしてグループで協議してもらいました。全体でポイントをシェアしてから、「では、どうするとよいか」について議論してもらいました。そして再度、全体でシェアをし、ポイントを解説しました。
そして、疑問点なども出してもらいました。
・自己紹介はどういうタイミングで行った方がいいのか?そもそも自己紹介は必要なのか?
といった疑問が多く挙げられました。
そして、最後に・・・支援者の適切な関わりについて「良いモデル」を演じました。被災地で出会ったおばあちゃんたちの語り、雰囲気、思い、あの時の暑さなどなど・・・を思いだして、いま目の前に被災地の光景が広がっているかのように演じました。
見ていた参加者の方が、「見ているこちらが泣けてきてしまいました」、「迫真の演技だった」と、好評を頂きました。私も今回の思いだし演技をするプロセスを通して、被災地で出会った方々の思いなどが私の中にしっかりとあるんだなと思いました。それは共感疲労とかそういうものではなく、うまく言えませんが、彼らから教えてもらった「こと」がしっかり根付いている感覚です。だから、静岡県での体制作りに対して、まるで後ろから押されるように動くことができるのかもしれません。
全体の評価は非常に高く、プロジェクトメンバー一同、ホッとしました。研修会終了後の懇親会では、アットホームにいろいろと話をすることができました。
そしてうれしかったことが・・・
プロジェクトメンバー、そして研修会参加者一同として、感謝状をプレゼントして頂きました。本当に想定外のサプライズのプレゼントでしたので、なんか感激で胸が一杯になって、涙がボロボロ出てきました。
ここまで大変ながらもがんばってこれたのはメンバーの支えと、こうした企画に参加して下さった大ぜいの参加者、関連機関の担当者の方のフットワークの良さ・・・すべてが、この時、この場所で出会っただけのことで、私はただの触媒として動けただけの話だと感じています。なので、本当にこうしていただけたことに感謝の気持ちで一杯です。
プロジェクトもあと数カ月。あとは県士会内体制を整えていくこと、報告書を作成すること・・・などなどです。
多くの人から力をもらい、もう少しがんばろうと思っています。