コバ研拡大勉強会として、静岡県内にある情緒障害短期治療施設で心理士をしている今木先生をお招きして、施設での支援の実際などについてお話を伺いました。
今木先生は、県士会被害者支援委員会、そして静岡こころのケア研究プロジェクトのメンバーとして、すごくお世話になっている仲間でもあります。静大教育学部の出身なので、まさに「ようこそ先輩!」という感じです(笑)
せっかく今木先生が来てくださるので、ゼミ生だけではもったいないと思い、ゼミ生を通じて口コミで他の学生さんにも情報を流してもらったところ、夜でかつ近くで花火大会が行われているにもかかわらず約50名も集まりました。私のSC勤務校の養護教諭の先生も仲間の養護教諭の先生方を連れて、参加して下さいました。
情緒障害短期治療施設とはどんなところか、どのような子どもたちが、どのように支援されているのか、子どもたちの行動および心理面での特徴などをわかりやすく解説して下さいました。またそこでの職員の対応の重要さなども話にでてきました。今回は、パワーポイントを使った講義形式にはせずに、私が尋ねて今木先生に答えてもらうようなトークセッション方式にしました。その方が、現場のリアリティがより引き出せますし、学生からの質問にも答えやすくなると考えたからです。
学生の話を聞いていると、「虐待を受けた子どもたちを支援する=カウンセリング」という単純な図式のイメージをもっている学生が多いなと感じていたので、今木先生の話を聞いて、日々の生活をどう支援していくかも非常に重要であることを感じとってもらえたようです。
死別体験、そして外傷体験をした子どもたちを支援する・・・
本当に生活支援がまずあって、そこで安心感や絆を感じながら、そうした小さな小さな日々の時間の積み重ねが心を癒していくのだなと考えています。なので、そうした日々の「質」をどう高めるか、教師はそこで重要な役割があると思います。
死別体験、外傷体験をしたのならカウンセラーにまかせればいい・・・
そうではなく、教師という立場でやれることを考え、そして関わることが非常に重要である。ということを、これから教師になる学生たちに感じてもらえたらと願っています。
今日の今木先生の事例などを聞いていて、私自身がふと思い出したことがありました。それはSCとして初めて勤務したM中学校での「初代ポレポレクラブ」のことでした。学校内で先生方と連携して行っていた初代ポレポレクラブの活動は、学校という場で、時に家庭的な温かさを感じることができる活動でした。
「いつかまたポレポレクラブをどこかでやりたい・・・」と秘かに思っているので、その思いを触発された時間をなりました(笑)