支援者のための災害後のこころのケアハンドブックの改訂版(3rd)

震災後すぐに、「支援者のための災害後のこころのケアハンドブック」を被災地での支援活動に役立ててもらうためにPDFでフリーダウンロードできるようにしました。twitterなどで広く情報が流れ、多くの方々にダウンロードして頂きました。

5月に学校支援カウンセラーとして被災地に行った時に、このハンドブックを持って行ったところ、同室になったカウンセラーの方に「よかったら使って下さい」とお渡ししたところ、「あ!本物だ!!!プリントアウトしたものを持っています!」と、プリントアウトしたハンドブックを見せて下さいました。

ハンドブックをお渡しした時に、「本物だ!」と言って頂けるほど多くの方々のところに広まり、実際にお役に立てていることを知り、本当にうれしくなりました。

またこのハンドブックは、岩手県、宮城県、福島県、茨城県のすべての養護教諭の先生方に、教育委員会や養護教諭研究会を通じて配布させて頂きました。

そして、半年ほど経ち、被災地の養護教諭の先生方から感想を頂きました。

「イラストが多く、とても見やすくて、わかりやすい」

「簡潔に書いてあり、疲れていた時でも見れた」

「文字が多い資料は見るのもいやになりましたが、このハンドブックはとてもよかったです」

と大好評でした。

富士山が表紙になっているのも、「見守られているようで癒された」などの感想もありました。

今回配布したハンドブックは、実は第2版でした。初版は、「養護教諭・学校現場のための災害後のこころのケアハンドブック」として、静岡県内のすべての養護教諭の先生方に配布しました。初版は予算がなかったため、私たちがパワーポイントで作成したものに、美術教育の学生さんたちが描いてくれたイラストを貼り付けるというとても素朴なものでした(笑)。

そして、2009年10月に静岡県と静岡県臨床心理士会が協定を締結したことを受けて、保健師などの支援者にも使えるようにと、内容を若干修正し、デザイナーさんにレイアウトをしてもらって、急に洗練された雰囲気になった第2版が誕生しました。

これを県を通じて、静岡県内すべての保健師の方に配布させて頂きました。

少し在庫が残っていたところに、東日本大震災が発生しました。発生3日後に静岡県は保健師を被災地に派遣したので、その時にハンドブックを持って現地に入って頂きました。そして様々なルートを通じて、手元にあるハンドブックの在庫をすべて被災地に送りました。そして新年度になり、静大防災総合センターはすぐに予算をつけて下さい、5000部増刷をしました。学校の先生方、医療関係者、NGOスタッフなどなど、被災地での支援にあたっている方々に配布させて頂きました。

あっという間に、5000部も7月には底をついたため、さらに増刷をかけることにしました。

その時に、宮城県のある養護教諭の先生からのフィードバックを活かしました。

それは、「文字を大きくしたこと」です。

この先生はハンドブックの初版と第2版をお持ちで、震災後すぐにこのハンドブックを手に取って下さったそうです。電源が落ちている中で二つを見比べた時に、「初版の方が字が大きくてとても見やすかった」とのことでした。私たちの手作り感満載の初版でしたが、見やすさ、わかりやすさを追求していただけに、私たちのこだわりが実際に活かされたことを知ってとてもうれしくなりました。

そのため第3版では、第2版の内容をそのままに、文字をぎりぎりまで大きくしてみました。

その第3版をまたPDFデータでUPします。ぜひ支援にお役立て下さい。

そして余裕が出てからで結構ですので、感想やご意見などをお寄せ頂けたら幸いです。

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「支援者のための災害後のこころのケアハンドブック(3rd ed) 」

https://docs.google.com/open?id=0B9RXvIGSvyaUOWNjNzMwMDQtZmIxOC00YTRlLWI5MDYtZDljZmRhNzU1ZTFk

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