災害後のこころのケア研修会の開催

静岡県内臨床心理士を対象とした「災害後のこころのケア研修会」を開催します。

ぜひ被災者の力になりたいと思うのだけれど、何をしたらいいのかわからないし、かえって傷つけてしまうのが心配・・・という臨床心理士を対象に、被災者支援の実践力を身につけるための研修会を開催します。ふるってご参加ください。

平成23年4月24日10~16時

場所:静岡大学教育学部L棟(教育実践総合センター)3階

http://www.shizuoka.ac.jp/access/map_shizuoka.html

内容:

・災害後の心身の反応

・集団への心理教育のスキル

・ストレスマネージメントとリラクセーションの知識とスキル(実習含む)

定員70名(先着順 定員になり次第お断りさせていただく場合があります)

参加費:2000円(余剰金は、県士会の支援活動の資金に充てる予定です)

申込方法:4月20日(水)までに、

郵便振替口座記号番号:00830-6-117648 加入者名「静岡県臨床心理士会」 

通信欄に

①4月24日研修会参加費 

②所属名 

③臨床心理士番号 

④〒、住所、氏名、電話番号(必須) 

*参加費の振り込みを持って参加申し込みとなります。なお定員超過等でご参加加いただけない場合のみご連絡を差し上げるため、必須としてください。

・本会が作成した「災害後のこころのケアハンドブック」をお持ちの方は、当日ご持参下さい

・当日周辺に飲食できる場所がありませんのでお弁当等をご持参ください。

連絡先 「静岡県臨床心理士会 被災者支援本部」

fujinet7(@を入れてください)gmail.com *お問い合せはMAILにてお願いします

こころのケアの資料(保育園・幼稚園の保護者向け)

たくさんのコメントと、びっくりするくらいの多くのアクセスありがとうございました。

日本のいろいろなところで、ハンドブックが活用されているのかな~と思うとうれしくなります。

このハンドブックを用いて、保育園・幼稚園の保護者向けの資料を、静岡市スクールカウンセラーのYさんが作成して下さいました。

わかりやすく、子どもたちが塗り絵をできるような心配りもされています。

どうぞ使ってみて下さい

「こころの健康通信」保育園・幼稚園の保護者向け

「YOUJI.pdf」をダウンロード

教えて下さい

おかげさまで、ファイルをUPすることができました。

UPして下さったのは、SST実践で一緒にやっていた法大院生の星くんです。

星くん、ありがとう!とても助かりました!

また、コメント下さったさきかさん、ありがとうございました!うれしかったです!

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意気揚々とUPしようと試みましたが、ハンドブックの原稿がPDFで、7,689KBあります。

ネットでいろいろ調べ、圧縮してみたり、軽くするフリーソフトを使ってみたり、最適化してみたり、いろいろとやってみましたが、どうしても1500KBまでしか軽くできず、ブログにUPできません。

PDFなのでどうしても重くなってしまうのですが、よい方法をどなたかぜひ教えて下さい!

こころのケアハンドブック(支援に使って下さい!)

今年度、保健師やカウンセラーの方が使えるようにと、「学校現場・養護教諭のための災害後のこころのケアハンドブック」を一部改訂し、「支援者のための災害後のこころのケアハンドブック」を作成しました。

それを、PDFにてUP致しますので、支援活動に役立てて下さい!

自由にダウンロードして、どんどんお使い下さい。

【通常版】支援者のためのこころのケアハンドブック
https://docs.google.com/viewer?a=v&pid=explorer&chrome=true&srcid=1Vqny7WLEHSgA4giXAUsjWoj5Zmu2lccWqkeFpm_EGE-PvyxxY0bBN5fPtY5W&hl=ja

【軽量版】支援者のためのこころのケアハンドブック
https://docs.google.com/viewer?a=v&pid=explorer&chrome=true&srcid=14OHp1RcO1l3UmP2BWxhuIuQ3CFzvsyxHrC0WtIsx2Ni9XmKRZOCGExXMGxfK&hl=ja

ただ、著作権は静岡大学にありますので、内容はそのままで著者の名前を変えて出版したり、書籍に無断転載するようなことはおやめ下さい(そのような方はいないと信じています!)

コピー、ダウンロードはOKです。

ぜひしんどい思いをされている被災された方々のためにお役立て下さい!

これ以上、うれしいことはありません。

このハンドブックは私のこだわりがあります。これはデータですが、現物はB5サイズでコンパクト、そして雨に濡れても使えるよう撥水性のある紙で作られています。

このハンドブックを出版して広く知ってもらいたいといくつかの出版社に相談しました。というのも、東海地震に備え、支援活動の資金を基金として貯めておく必要があります。募金などもありますが、常々、他にもっとよい案はないかと考えていました。そこで、このハンドブックを出版して、その印税を基金に充てれば、様々な方々に知識を広め、かつ支援活動に充てられる、「循環した活動」ができるのではと・・・。

でもコンパクトゆえに背表紙がなく、かつ紙が特殊なのでコストが高いとの理由で出版できませんでした。

でも、今こそ役立ててもらう機会だと、共に作成に関わったメンバーと意見が一致し、データを公開し広く使って頂くことにしました。

なので、被災地の支援者の皆様、その方々と個人的に連絡がついている皆様、このハンドブックをお使い下さい!

そして、一段落したらで結構ですので、ハンドブックを使ってどうだったかをちょこっと教えていただけたら、メンバー一同、とてもうれしいです。

先ほど、静岡県東部に震度6強の強い揺れが来ました。今にも東海地震が来るのではないかという不安を抱えながらも、この記事だけはUPしなければという思いで、これを書いています。

とにかく早く、みんながほっと安心して暮らせますように!

資料の修正版

昨日、UPした「こころの健康通信」ですが、日付が間違っておりました。

日付を修正した修正版をUP致しますので、ご利用下さい。

基本的というか、初歩的なミスをしてすみませんでした。

なんか、冷静なつもりでも、どこか自分の中で落ち着かない気持ちがあるんだなと、実感しました。

「こころの健康通信(修正版)」

「kokoro_syuusei.pdf」をダウンロード

心のケアの資料提供

東北地方で発生した地震により大きな被害が出ています。

まだ救助されていない方々が一刻も早く救助されることを心から祈っています。

そして避難された方々に、食料や水、暖をとれる機材が届き、少しでもほっとできるような状況になることを祈っています。

ただただ、祈ることしかできない自分の状況に歯がゆさを感じています。

でもまずは、今、自分にできることをやろうと思っています。

まずは静岡県で。

今回の地震は、静岡県の子どもたちが体験した地震は、震度4程度ですので、そんなに大きくはありませんでした。

ただ、テレビの映像で甚大な被害がでており、その映像を目の当たりにしたりて不安になっている生徒も多いと思います。
さらに震源が東北だけではなく、長野県の方でも揺れていて、「次は静岡ではないか」という漠然とした不安が強くなっていると思います。
「眠れない」「一人でいるのがいや」といった反応がでてくると思います。

静岡に地震が起きていな今の状況のままで、今週先生方がやるべきこととしては、

静岡県内すべての養護教諭に配布してある「学校現場・養護教諭のためのこころのケアハンドブック」を使って、保健だよりの制作をして、生徒や保護者への啓発を図って欲しいと思います。

また念のため、養護教諭の先生方は、医薬品など校内の備品の管理はしておいた方がよいかと思います。

揺れがあった時に、私はSCで中学校でカウンセリングをしていたのですが、過呼吸になったり、一人で帰れなくなった生徒が出ました。
早速、ハンドブックを使って「こころの健康通信」を作って、月曜日に学校で配布してもらえるようにしてきました。

その資料を、このブログを見た方々にも使って頂けるようにUPしました。どうぞ遠慮なく使って下さい。関東周辺の学校の先生方もぜひご使用ください。

こころの健康通信(pdfファイル)

「kokoro.pdf」をダウンロード

ソーシャルスキル教育の実践

11月から12月にかけて、計5回のソーシャルスキル教育を清水区内の中学校で行いました。授業者は担任の先生方です。子どもたちのためにも学年で取り組んでみたい!という強い強いご希望があり、その熱さに胸を撃たれた私は「やりましょう!」と(笑)。そして、このSSTをコバ研でサポートすることになりました。

11月に教員研修を行い、SSTの理論的背景や授業を行っていく上でのポイントを具体的に説明しました。先生方からもいろいろな質問や意見が飛び交いました。正直、教員研修の最初の雰囲気はとても固かったのですが、3時間ほどかけて話し合う中で、学年の先生方が「やってみるか!」という雰囲気になってきました。スクールカウンセラーのAさんも、わざわざ勤務時間を調整して、SSTの授業に参加してくださいました。

5週連続の授業で、かつ学年5クラスが同時に行うため、学生3名がTAで入り、残りの2クラスは、T中SSTの際に作成したモデリングビデオを用いました。

授業の前の昼休みには、授業者の先生方と10分くらいで軽い打ち合わせをしました。毎回の授業で、落してほしくないポイント、想定される生徒からの質問や意見などをお伝えし、それぞれのTAと細かい打ち合わせをするという流れです。先生方は、前日に指導案を読み、学年の先生方で意見交換をして、盛り上がったという話を聞きました。忙しい中、先生方も一生懸命にやってくださっている様子に本当にうれしい気持ちと、こちらも一生懸命サポートしたいという気持ちになりました。

今回、学生の体調不良等が重なり、私が急きょ、ピンチヒッターでTAとなり、担任の先生と授業をやらせて頂きました。これがおもしろかったのです。クラスによって生徒たちの雰囲気は異なり、ロールプレイの様子も違っていました。また、SCをやっていることもあり、個別に関わっていくと、いろいろな子どもの様子がわかってきて、そのやりとりで気になった生徒とちょっとじっくり関わったりすることもできました。

授業の後は、コーディネーションをして下さっている先生方と事後研を毎回行い、授業の展開で気になったことや、気になる生徒の情報交換なども行いました。

連続5週間でしたので、あっという間に終わってしまった感じです。今回、事前と事後でアンケート調査によるデータをとっているので、その解析して、先生方に生徒の変化について報告する予定でいます。あれだけ先生方ががんばったのですから、生徒によい変化が起きているとよいなと感じています。

5回のプログラムをやって思うのが、やはり最低でも4回以上は繰り返さないと、先生も生徒もSSTがしっくりこないのではということです。4回くらい授業を行うと、SSTの考え方(うまくやるコツがある、練習すればうまくなる…etc.)がなじんでくることだけでなく、モデリング、ロールプレイといった流れやどこを見ればいいのかのポイントもわかってくるので、授業がしっくりとくる感じがするのです。ここは感覚でエビデンスはありません(笑)やはり、こうした心理教育プログラムを1回やってみるだけではもったいないと思います。そして思うのが、やはり先生方がこうしたプログラムを「やってみる!」と思って真剣に取り組むことで、生徒に変化が出てくるのではと考えています。ピグマリオン効果のようですね。なので、こうした心理教育プログラムを、どのようにコンサルテーションするかが、やっぱり面白いな~と思いました。

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悲しみ

今日、一枚のはがきが届きました。

それは、私が大学院時代からお世話になっている栃木県足利市にある「こころみ学園」の川田昇園長先生が、12月17日に90歳の天寿をまっとうされたというご連絡でした。

先生がお元気だった姿を思い浮かべ、涙がぽろぽろでてきています。

私が院生だった頃、川田先生は園生さんと一緒に作業をされたり、ベージュ色の車に乗って園内をよく走っていたものでした。

「こんにちは!」と挨拶すると、「うんうん」と笑顔で答えてくれ、時には「せっかくだから飲んで行きなさい」と、ワインをごちそうしてくださったこともありました。

しばらく前に、千葉で2代目?ポレポレクラブを学生たちとやっていた時に、本当にいろいろなことが起きました。時には、その出来事の理不尽さに怒りに燃えることがありました。地域の子供たちのためにやっていることについて、よく実情がわからないにもかかわらずいろいろと批評する人たちの声を聞くと、頑張っている学生たちの姿を見ているだけに、なんとも言えない気持ちになったことが度々ありました。まだ私も若かった?ということもあり、そこら辺は今よりもとても敏感で、熱かったと思います。

そんな時に、川田先生と話したことがありました。川田先生は戦後すぐにこころみ学園を立ち上げ、ずっと今まで施設を守ってきました。並々ならぬ努力や苦労があったと思います。でも、その根底には、障がいのある子どもや人たちが、一生懸命働いて、そして生活できる場を守る・・・そんな思いでこれらの苦労を乗り越えてきたのだろうと・・・。(興味のある方は、川田先生の本を読んでみてください「山の学園はワイナリー」)

川田先生は、いろんな事情を抱えている子どもたちが目を輝かせる場を守りたいと苦悶している、そんな私に一筆書いてくださいました。

今でも大切に研究室に飾ってあります。

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川田先生、どうか安らかにお休みください。

そして、今まで本当にありがとうございました。

先生の言葉を胸に、私がこの世でやるべきことを先生のように粛々とやっていこうと思います。

合掌